2024年改定で、調剤基本料は2022年改定よりそれぞれ3点UPとなりました。
2022年改定 | 2024年改定 | |
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調剤基本料1 | 42点 | 45点 |
調剤基本料2 | 26点 | 29点 |
調剤基本料3-イ | 21点 | 24点 |
調剤基本料3-ロ | 16点 | 19点 |
調剤基本料3-ハ | 32点 | 35点 |
特別調剤基本料A | - | 5点 |
特別調剤基本料B | - | 3点 |
※特別調剤基本料A=いわゆる同一敷地内薬局
※特別調剤基本料B=基本料の届出がない薬局
調剤報酬点数表 より引用
区分00 調剤基本料(処方箋の受付1回につき)
1 調剤基本料1 45点
2 調剤基本料2 29点
3 調剤基本料3
イ 24点
ロ 19点
ハ 35点
4 特別調剤基本料A 5点
注1 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤した場合には、処方箋の受付1回につき、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する。ただし、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出たものについては、本文の規定にかかわらず、調剤基本料1により算定する。
注2 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、注1本文の規定にかかわらず、特別調剤基本料Bとして、処方箋の受付1回につき3点を算定する。
注3 複数の保険医療機関から交付された処方箋を同時に受け付けた場合において、当該処方箋のうち、受付が2回目以降の調剤基本料は、処方箋の受付1回につき所定点数の100分の80に相当する点数により算定する。
注4 別に厚生労働大臣が定める保険薬局においては、所定点数の100分の50に相当する点数により算定する。
調剤報酬点数表に関する事項 より引用
区分00 調剤基本料
1 受付回数等
(1) 調剤基本料は、患者等が提出する処方箋の枚数に関係なく処方箋受付1回につき算定する。なお、分割調剤を行う場合は、7により算定し、リフィル処方箋による調剤を行う場合は、8により算定する。
(2) 同一患者から同一日に複数の処方箋(リフィル処方箋を含む。)を受け付けた場合、同一保険医療機関の同一医師によって交付された処方箋又は同一の保険医療機関で一連の診療行為に基づいて交付された処方箋については一括して受付1回と数える。
ただし、同一の保険医療機関から交付された場合であっても、歯科の処方箋については歯科以外の処方箋と歯科の処方箋を別受付として算定できる。
(3) 複数の保険医療機関が交付した同一患者の処方箋を同時にまとめて受け付けた場合においては、受付回数はそれぞれ数え2回以上とする。また、この場合において、当該受付のうち、1回目は調剤基本料の所定点数を算定し、2回目以降は「注3」により調剤基本料の所定点数を 100 分の 80 にし、小数点以下第一位を四捨五入した点数を算定する。なお、当該注3の規定は、注9から注 11 までの分割調剤に係る処方箋には適用しない。
2 調剤基本料の注4に規定する保険薬局
(1) 以下のいずれかに該当する保険薬局である場合、調剤基本料を 100 分の 50 に減算する。なお、詳細な施設基準については、「特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(通知)」(令和6年3月5日保医発 0305 第6号)を参照すること。
ア 医療用医薬品の取引価格の妥結率が5割以下であること。
イ 医療用医薬品の取引価格の妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況及び流通改善に関する取組状況を地方厚生(支)局長に報告していない保険薬局
ウ 保険薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的業務を1年間実施していない保険薬局
(2) 当該調剤基本料の減算については、調剤基本料の所定点数を 100 分の 50 にし、小数点以下第一位を四捨五入して計算する。
施設基準の一部を改正する件 より引用
一 調剤基本料の施設基準
(1) 調剤基本料1の施設基準
(2) から(6) までのいずれにも該当しない保険薬局であること。
(2) 調剤基本料2の施設基準
次のいずれかに該当する保険薬局((3) 、(4) 及び(6) に該当するものを除く。)であること。
イ 処方箋の受付回数が一月に四千回を超えること(一月の処方箋の受付回数が多い上位三の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合の合計が七割を超える場合に限る。)。
ロ 処方箋の受付回数が一月に二千回を超えること(イに該当する場合を除き、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が八割五分を超える場合に限る。)。
ハ 処方箋の受付回数が一月に千八百回を超えること(イ又はロに該当する場合を除き、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が九割五分を超える場合に限る。)。
ニ 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(当該保険薬局の所在する建物内に複数の保険医療機関が所在している場合にあっては、当該複数の保険医療機関に係る処方箋の受付回数を全て合算した回数とする。)が一月に四千回を超えること(イからハまでに該当する場合を除く。)。
ホ 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一グループの保険薬局(財務上又は営業上若しくは事業上、緊密な関係にある範囲の保険薬局をいう。以下同じ。)のうち、これに属する他の保険薬局において、保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が最も高い保険医療機関が同一の場合は、当該他の保険薬局の処方箋の受付回数を含む。)が、一月に四千回を超えること(イからニまでに該当する場合を除く。)。
(3) 調剤基本料3のイの施設基準
次のいずれかに該当する保険薬局であること。
イ 同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が一月に三万五千回を超え、四万回以下のグループに属する保険薬局((6) に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が九割五分を超える又は特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。
ロ 同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が一月に四万回を超え、四十万回以下のグループに属する保険薬局((6) に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が八割五分を超える又は特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。
(4) 調剤基本料3のロの施設基準
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が一月に四十万回を超える又は同一グループの保険薬局の数が三百以上のグループに属する保険薬局((6) に該当するものを除く。)のうち、次のいずれかに該当する保険薬局であること。
イ 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が八割五分を超えること。
ロ 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があること。
(5) 調剤基本料3のハの施設基準
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が一月に四十万回を超える又は同一グループの保険薬局の数が三百以上のグループに属する保険薬局(
(2) 、(4) のロ又は(6) に該当するものを除く。)のうち、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が八割五分以下であること。
(6) 特別調剤基本料Aの施設基準
保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局(当該保険薬局の所在する建物内に保険医療機関(診療所に限る。)が所在している場合を除く。)であって、当該保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が五割を超えること。
二 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準
(1) 基本診療料の施設基準等別表第六の二に規定する地域に所在すること。
(2) 当該保険薬局が所在する特定の区域内における保険医療機関(歯科医療のみを担当するものを除く。)について、許可病床数が二百床未満であり、その数が十以下であること。ただし、当該保険薬局において、特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合が七割を超える場合については、当該保険医療機関は、当該特定の区域内に所在するものとみなす。
(3) 処方箋受付回数が一月に二千五百回を超えないこと。
二の二 調剤基本料の注2に規定する厚生労働大臣が定める保険薬局
一の(1) から(6) までのいずれかに適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局以外の保険薬局であること。
三 調剤基本料の注4に規定する保険薬局
次のいずれかに該当する保険薬局であること。
(1) 当該保険薬局における医療用医薬品の取引価格の妥結率(医科点数表の初診料の注4に規定する医療用医薬品の取引価格の妥結率をいう。以下同じ。)が五割以下であること。
(2) 当該保険薬局における医療用医薬品の取引価格の妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況及び流通改善に関する取組に係る状況について、地方厚生局長等に報告していない保険薬局であること。
(3) 薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を一年間実施していない保険薬局(処方箋の受付回数が一月に六百回以下の保険薬局を除く。)であること。
施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて より引用
第 88 調剤基本料1
1 調剤基本料1に関する施設基準
調剤基本料2、調剤基本料3及び特別調剤基本料Aのいずれにも該当しない保険薬局であって、調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること。なお、調剤基本料の「注1」のただし書の施設基準に該当する保険薬局(「医療を提供しているが、医療資源の少ない地域」に所在する保険薬局)は、第 88 の2から4までの基準にかかわらず調剤基本料1となる。
2 届出に関する事項
調剤基本料の施設基準に係る届出は、別添2の様式 84 を用いること。
第 88 の2 調剤基本料2
1 調剤基本料2に関する施設基準
次のいずれかに該当する保険薬局であって、調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること(調剤基本料3のイ及びロ並びに特別調剤基本料Aに該当するものを除く。)。
ア 処方箋集中率等に基づく基準
(イ) 1月における処方箋受付回数が多い上位3の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合の合計が 70%を超え、処方箋の受付回数が1月に 4,000 回を超えるもの
(ロ) 特定の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合(以下「処方箋集中率」という。)が 85%を超え、処方箋の受付回数が1月に 2,000 回を超えるもの
(ハ) 処方箋集中率が 95%を超え、処方箋の受付回数が1月に 1,800 回を超えるもの
イ 特定の保険医療機関からの処方箋受付回数に基づく基準(アに該当するものを除く。)
(イ) 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一の建物内に複数の保険医療機関が所在するいわゆる医療モールの場合にあっては、当該建物内の全ての保険医療機関に係る処方箋の受付回数を合算したものとする。)が1月に 4,000 回を超えること。
(ロ) 特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一グループの保険薬局(財務上又は営業上若しくは事業上、緊密な関係にある範囲の保険薬局をいう。以下同じ。)のうち、これに属する他の保険薬局において、処方箋集中率が最も高い保険医療機関が同一の場合は、処方箋の受付回数は当該他の保険薬局の処方箋の受付回数を含む。)が、1月に 4,000 回を超えること。
2 調剤基本料2の施設基準に関する留意点
(1) 処方箋の受付回数
処方箋の受付回数の計算に当たり、受付回数に数えない処方箋は以下のとおりとする。なお、療担規則第 20 条第3号ロ及び療担基準第 20 条第4号ロに規定するリフィル処方箋については、調剤実施ごとに受付回数の計算に含める(以下のアからウまでの本文に該当する場合を除く。)。
ア 薬剤調製料の時間外加算、休日加算、深夜加算又は夜間・休日等加算を算定した処方箋
イ 在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料又は在宅患者緊急時等共同指導料の基となる調剤に係る処方箋。ただし、在宅患者訪問薬剤管理指導料(在宅患者オンライン薬剤管理指導料を除く。)の処方箋については、単一建物診療患者が1人の場合は受付回数の計算に含める。
ウ 介護保険法に基づく指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成 12年厚生省告示第 19 号)別表の「5」の居宅療養管理指導費のハの(2)又は指定介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成 18 年厚生労働省告示第 127 号)別表の「4」の介護予防居宅療養管理指導費のハの(2)の基となる調剤に係る処方箋。ただし、単一建物居住者が1人の場合の処方箋については受付回数の計算に含める。
(2) 処方箋の受付回数及び処方箋集中率等の算出に係る処方箋の受付回数が、調剤基本料の施設基準に該当するか否かの取扱いについては、処方箋受付回数の合計が、調剤基本料の施設基準で定められている回数に、受付回数を計算した月数を乗じて得た回数を超えるか否かで判定する。
(3) 処方箋集中率は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数(同一保険医療機関から、歯科と歯科以外の処方箋を受け付けた場合は、それらを合計した回数とする。)を、当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数で除して得た値とする。ただし、処方箋集中率を算出する際に、情報通信機器を用いた服薬指導を行った場合の処方箋の受付回数は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数及び同一期間内に受け付けた全ての処方箋の受付回数に含めない。1のアの(イ)の「処方箋受付回数が多い上位3の保険医療機関に係る処方箋による調剤の割合」は、上位3の保険医療機関それぞれの処方箋集中率を合計して得た値とする。
(4) (3)の計算に当たり、同一グループの保険薬局の勤務者(常勤及び非常勤を含めた全ての職員をいう。)及びその家族(同一グループの保険薬局の勤務者と同居又は生計を一にする者をいう。)の処方箋は、特定の保険医療機関に係る処方箋の受付回数及び当該期間に受け付けた全ての処方箋の受付回数のいずれからも除いて計算する。
(5) 「当該保険薬局の所在する建物内に複数保険医療機関が所在している場合」とは、保険薬局と複数の保険医療機関が一つの建築物に所在している場合のことをいう。外観上分離されておらず、また構造上も外壁、床、天井又は屋根といった建築物の主要な構造部分が一体として連結し、あるいは密接な関連をもって接続しているものは一つの建築物とみなす。
(6) 同一グループは次の基準により判断する(第 88 の3、第 88 の4、第 92、第 92 の2及び第 95 において同じ。)。
ア 同一グループの保険薬局とは、次のいずれかに該当する保険薬局とする。
① 保険薬局の事業者の最終親会社等
② 保険薬局の事業者の最終親会社等の子会社等
③ 保険薬局の事業者の最終親会社等の関連会社等
④ ①から③までに掲げる者と保険薬局の運営に関するフランチャイズ契約を締結している者
イ アの保険薬局の事業者の最終親会社等は、保険薬局の事業者を子会社等とする者のうち、親会社等がない法人又は個人(以下「法人等」という。)をいう(カにおいて同じ。)。
ウ イの親会社等は、次に掲げる者とする。
① 他の法人(株式会社その他これに準じる形態の法人に限る。)の議決権の過半数を自己の計算において所有している法人等
② 他の法人(持分会社(会社法(平成 17 年法律第 86 号)第 575 条第1項に規定する持分会社をいう。以下同じ。)その他これに準じる形態の法人に限る。)の資本金の過半数を出資している法人等
③ 他の法人の事業の方針の決定に関して、①及び②に掲げる者と同等以上の支配力を有すると認められる法人等
エ ア②及びイの子会社等は、次に掲げる者とする。この場合において、法人等の子会社等が次に掲げる者を有する場合における当該者は、当該法人等の子会社等とみなす(法人等及びその子会社等が共同で次に掲げる者を有する場合における当該者を含む。)。
① 法人等が議決権の過半数を所有している他の法人(株式会社その他これに準じる形態の法人に限る。)
② 法人等が資本金の過半数を出資している他の法人(持分会社その他これに準じる形態の法人に限る。)
③ 法人等が、他の法人の事業の方針の決定に関して、①及び②に規定する法人等と同等以上の支配力を有すると認められる場合における当該他の法人
オ ア③の関連会社等とは、法人等及びその子会社等が、出資、人事、資金、技術、取引等の関係を通じて、子会社等以外の他の法人の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和 38 年大蔵省令第 59 号)第8条第6項に規定する場合をいう。)における当該子会社等以外の他の法人をいう。
カ 保険薬局の事業者の最終親会社等が連結財務諸表提出会社(連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(昭和 51 年大蔵省令第 28 号)第2条第1号に規定する連結財務諸表提出会社をいう。)である場合には、当該最終親会社の連結子会社(同条第4号に規定する連結子会社をいう。)をア②に掲げる者とみなし、当該最終親会社等の関連会社(同条第7号に規定する関連会社をいう。)をア③に掲げる者とみなす。
(7) (6)ウ③及びエ③における「同等以上の支配力を有すると認められる」とは、例えば、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第4項第2号及び第3号に規定する要件に該当する場合等、他の法人の意思決定機関を支配している場合等が該当するものであること。ただし、財務上又は営業上若しくは事業上の関係からみて他の法人等の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められる場合は、この限りでないこと。
3 届出に関する事項
調剤基本料の施設基準に係る届出は、別添2の様式 84 を用いること。
第 88 の3 調剤基本料3
1 調剤基本料3に関する施設基準
(1) 調剤基本料3 イ
次のいずれかに該当する保険薬局であって、調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること(特別調剤基本料Aに該当するものを除く。)。
ア 同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に3万5千回を超え、4万回以下であり、同一グループの保険薬局の数が 300 未満の場合
(イ) 処方箋集中率が 95%を超えるもの
(ロ) 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があるもの
イ 同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に4万回を超え、40万回以下であり、同一グループの保険薬局の数が 300 未満の場合
(イ) 処方箋集中率が 85%を超えるもの
(ロ) 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があるもの
(2) 調剤基本料3 ロ
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に 40 万回を超える又は同一グループの保険薬局の数が 300 以上である場合であって以下のいずれかに該当する調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること(特別調剤基本料Aに該当するものを除く。)。
ア 処方箋集中率が 85%を超えるもの
イ 特定の保険医療機関との間で不動産の賃貸借取引があるもの
(3) 調剤基本料3 ハ
同一グループの保険薬局における処方箋の受付回数の合計が1月に 40 万回を超える又は同一グループの保険薬局の数が 300 以上である場合であって、処方箋集中率が 85%以下の調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること(調剤基本料2、調剤基本料3のロ又は特別調剤基本料Aに該当するものを除く。)。
2 調剤基本料3の施設基準に関する留意点
(1) 処方箋の受付回数及び処方箋集中率の取扱いについては、「第 88 の2 調剤基本料2」の2と同様である。
(2) 同一グループ内の処方箋受付回数が1月に3万5千回、4万回又は 40 万回を超えるか否かの取扱いは、当年4月末日時点で(6)に規定する同一グループ内の保険薬局について、保険薬局ごとの1月当たりの処方箋受付回数を合計した値が3万5千回、4万回又は 40 万回を超えるか否かで判定する。保険薬局ごとの1月当たりの処方箋の受付回数は以下のとおりとする。
ア 前年4月末日以降継続して保険薬局に指定されている薬局の場合は、前年5月1日から当年4月末日までに受け付けた処方箋受付回数を 12 で除した値とする。
イ 前年5月1日から当年3月末日までに新規指定された保険薬局の場合は、指定された日の属する月の翌月から、当年4月末日までに受け付けた処方箋受付回数を月数で除した値とする。
ウ 開設者の変更(親から子へ、個人形態から法人形態へ、有限会社から株式会社へ等)又は薬局の改築等の理由により医薬品医療機器等法上の薬局の開設許可を取得し直し、保険薬局の指定について薬局の当該許可の日までの遡及指定が認められる場合は、処方箋受付回数について、イの記載にかかわらず、当該遡及指定前の実績を含めて算出した値とする。
(3) 同一グループ内の保険薬局数が 300 以上か否かの取扱いは、当年4月末時点で「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(6)に規定する同一グループ内の保険薬局の数(当該保険薬局を含む。)が 300 以上であるか否かで判定する。
(4) 「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」における「不動産」とは、土地又は建物を指すものとし、保険医療機関及び保険薬局の事業の用に供されるものに限るものである。
(5) 「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」における「賃貸借取引関係」とは、保険医療機関と保険薬局が直接不動産の賃貸借取引を契約している場合を指す他、次のアからウまでの場合を含む。
ア 保険医療機関が所有又は賃借(賃料が発生しない場合を含む。以下同じ。)する不動産を第三者(「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(6)に規定する事業者の最終親会社等を含む。以下同じ。)が賃借し、当該賃借人と保険薬局との間で賃貸借取引を契約している場合(第三者による転借が複数回行われている場合を含む。)
イ 保険薬局が所有又は賃借する不動産を第三者が賃借し、当該賃借人と保険医療機関との間で賃貸借取引を契約している場合(第三者による転借が複数回行われている場合を含む。)
ウ 保険医療機関及び保険薬局の開設者の近親者が当該契約の名義人となっている場合及び保険医療機関及び保険薬局が法人である場合の当該法人の役員が当該契約の名義人となっている場合
(6) 「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」とは、当該契約の名義が当該保険薬局の事業者の最終親会社等、「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(6)に定める者であるか否かにかかわらず、次のものを指すものである。
ア 保険薬局の個々の店舗について、その土地又は建物が特定の保険医療機関の所有である場合における当該店舗
イ 保険医療機関が保険薬局の事業者(当該保険薬局の事業者の最終親会社等、「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(6)に定める者を含む。)から土地又は建物を賃借している場合において、当該保険医療機関と近接な位置にある当該保険薬局の店舗
3 届出に関する事項
調剤基本料の施設基準に係る届出は、別添2の様式 84 を用いること。
第 88 の4 特別調剤基本料A
1 特別調剤基本料Aに関する施設基準
保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局であって、処方箋集中率が 50%を超えるとして調剤基本料に係る届出を行う保険薬局であること。ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合を除く。
2 特別調剤基本料Aの施設基準に関する留意点
(1) 処方箋の受付回数及び処方箋集中率の取扱いについては、「第 88 の2 調剤基本料2」の2と同様である。
(2) 「保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」とは、次のアからエまでのいずれかに該当するものであること。ただし、当該保険薬局の所在する建物内に診療所が所在している場合は、ここでいう「保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」には該当しない。
ア 当該保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局である場合
イ 当該保険医療機関が譲り渡した不動産(保険薬局以外の者に譲り渡した場合を含む。)を利用して開局している保険薬局である場合
ウ 当該保険医療機関に対し、当該保険薬局が所有する会議室その他の設備を貸与している保険薬局である場合
エ 当該保険医療機関から開局時期の指定を受けて開局した保険薬局である場合
(3) (2)における「不動産」及び「賃貸借取引関係」の取扱いについては、「第 88 の3 調剤基本料3」の2の(4)及び(5)と同様である。
(4) (2)のアについては、保険薬局(保険薬局の事業者の最終親会社等、「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(6)に定める者を含む。)の不動産を保険医療機関が賃借している場合であって、当該保険医療機関と近接する位置に同一グループの他の保険薬局があるときは、当該他の保険薬局は「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」と判断する。
(5) (2)のアについては、次のアからエまでのいずれかに該当する場合に「特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局」と判断する。
ア 病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局(「第 88 の3 調剤基本料3」の2の(5)のアからウまでに該当する場合を含む。以下、(5)において同じ。)であって、平成 28 年 10 月1日以降に新規に開局し、指定を受けたもの。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 28 年9月 30 日以前から、病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。
イ 平成 28 年9月 30 日以前に開局した保険薬局であって、平成 28 年 10 月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったが、平成 28 年 10 月1日以降に、病院である特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局となったもの。
ウ 診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局であって、平成 30 年4月1日以降に新規に開局し、指定を受けたもの。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 30 年3月 31 日以前から、診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。
エ 平成 30 年3月 31 日以前に開局した保険薬局であって、平成 30 年4月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったが、平成 30 年4月1日以降に、診療所である特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局となったもの。
オ ウ及びエについては、平成 30 年3月 31 日以前に不動産の賃貸取引又は譲り渡しの契約若しくは建物の建築の契約を行うなど、当該開局に係る手続きが相当程度進捗している場合には、ウのただし書きに該当するものとみなす。
(6) (2)のイについては、次のアからエまでのいずれかに該当する場合に「当該保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係がある場合」と判断する。この場合において、譲り受けた者が更に別の者に譲り渡した場合を含め、譲り受けた者にかかわらず適用する。
ア 病院である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して、平成 28 年 10 月1日以降に新規に開局し、指定を受けた保険薬局である場合。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 28 年9月 30 日以前から、病院である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して開局している場合を除く。
イ 平成 28 年9月 30 日以前に開局した保険薬局であって、平成 28 年 10 月1日以降に、病院である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して開局しているもの。
ウ 診療所である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して、平成 30 年4月1日以降に新規に開局し、指定を受けた保険薬局である場合。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 30 年3月 31 日以前から、診療所である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して開局している場合を除く。
エ 平成 30 年3月 31 日以前に開局した保険薬局であって、平成 30 年4月1日以降に、診療所である保険医療機関が譲り渡した不動産を利用して開局しているもの。
オ ウ及びエについては、平成 30 年3月 31 日以前に不動産の賃貸取引又は譲り渡しの契約若しくは建物の建築の契約を行うなど、当該開局に係る手続きが相当程度進捗している場合には、ウのただし書きに該当するものとみなす。
(7) (2)のウについては、特定の保険医療機関に対する貸与時間の割合がそれ以外のものへの貸与時間全体の3割以上である場合に「当該保険薬局が所有する会議室その他の設備を貸与している」と判断する。この場合において、災害等の発生により、緊急にやむを得ず当該保険医療機関に貸与した場合は、当該貸与に係る時間は含めないものとする。
(8) (2)のエについては、次のア又はイのいずれかに該当する場合に「当該保険医療機関から開局時期の指定を受けて開局した」と判断する。なお、公募の際に、開局時期が明示されていない場合であっても、開局時期の指定を受けたものとみなす。
ア 病院又はその開設者からの公募(病院又はその開設者からの依頼により第三者が公募する場合を含む。)に応じるなど、開局時期の指定を受けて平成 28 年 10 月1日以降に開局した場合
イ 診療所からの公募に応じるなど、開局時期の指定を受けて平成 30 年4月1日以降に開局した場合(ただし、平成 30 年3月 31 日以前に不動産の賃貸取引又は譲り渡しの契約若しくは建物の建築の契約を行うなど、当該開局に係る手続きが相当程度進捗している場合には、平成 30 年4月1日以降に開局したものと判断しない。)
(9) (2)のエについては、開設者の変更(親から子へ、個人形態から法人形態へ、有限会社から株式会社へ等)又は薬局の改築等の理由により医薬品医療機器等法上の薬局の開設許可を取得し直し、保険薬局の指定について薬局の当該許可の日までの遡及指定が認められる場合についても適用する。
(10) 「当該保険薬局の所在する建物内に保険医療機関(診療所に限る。)が所在している場合」の取扱いについては、「第 88 の2 調剤基本料2」の2の(5)と同様である。
(11) 令和4年4月以降に、保険薬局が直接関与できずに、保険薬局が利用していた不動産について、不動産の所有者が変更になった場合等において、(2)のア又はイのいずれかに該当することとなった場合においては、新たに「保険医療機関と不動産取引等その他の特別な関係を有している保険薬局」になった当該月の翌月から6か月間に限り、特別調剤基本料Aを適用しない(当該保険薬局が移転した場合を除く。)。
(12) 保険薬局が遡及指定を受ける場合において、遡及指定前から移転等により不動産賃貸借関係が変更となる場合には、遡及指定後の不動産賃貸借関係を踏まえ、特別調剤基本料Aへの該当性を判断すること。
(13) 令和6年4月末時点で、次のアからカまでのいずれかに該当する保険薬局においては、(2)のアからエまでの該当性について改めて確認し、特別調剤基本料Aへの該当性を判断した上で、地方厚生(支)局長に対して、届出を行うこと。
ア 病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局のうち、平成 28 年10 月以降に新規に開局し、指定を受けたもの。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 28 年9月 30 日以前から、病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。
イ 病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局(「第 88 の3 調剤基本料3」の2の(5)のアからウまでに該当する場合を含む。以下、(13)において同じ。)のうち、平成 28 年9月以前に開局したものであって、平成 28 年 10 月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったものについて、平成 28年 10 月以降に賃貸借取引関係に変更があったもの。
ウ 病院である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局のうち、平成 28 年9月以前に開局し、平成 28 年 10 月以降に遡及指定を受けたものであって、平成 28 年 10月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったものについて、平成 28 年 10 月以降に賃貸借取引関係に変更があったもの。
エ 診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局のうち、平成 30年4月1日以降に新規に開局し、指定を受けたもの。ただし、遡及指定が認められる場合であって、平成 30 年3月 31 日以前から、診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある場合を除く。
オ 診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局のうち、平成 30年3月以前に開局したものであって、平成 30 年4月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったものについて、平成 30 年4月以降に賃貸借取引関係に変更があったもの。
カ 診療所である保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係にある保険薬局のうち、平成 30年3月以前に開局し、平成 30 年4月以降に遡及指定を受けたものであって、平成 30 年4月1日時点では特定の保険医療機関と不動産の賃貸借取引関係になかったものについて、平成 30 年4月以降に賃貸借取引関係に変更があったもの。
3 届出に関する事項
調剤基本料の施設基準に係る届出は、別添2の様式 84 を用いること。
第 89 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準(処方箋集中率等の状況によらず例外的に調剤基本料1を算定することができる保険薬局)
1 調剤基本料の注1ただし書に規定する施設基準
(1) 対象となるのは、基本診療料施設基準通知の別添3の別紙2の「医療を提供しているが、医療資源の少ない地域」に所在する保険薬局であること。また、地方厚生(支)局長に対して、調剤基本料の施設基準に係る届出を行っている保険薬局であること。
(2) 「特定の区域内」とは、原則として、学校教育法施行令(昭和 28 年政令第 340 号)第5条第2項に基づき、就学すべき中学校の指定をする際の判断基準として、市町村(特別区を含む。)の教育委員会があらかじめ設定した区域(以下「中学校区」という。)とする。
ただし、当該保険薬局の所在する中学校区外に所在する保険医療機関であっても、当該保険薬局における当該保険医療機関に係る処方箋集中率が 70%を超える場合には、当該保険医療機関は特定の区域内にあるものとみなす。
(3) 「特定の区域内における保険医療機関」の数には、歯科医療のみを担当する保険医療機関を含めず、医科歯科併設の保険医療機関は含める。
(4) 処方箋の受付回数が1月に 2,500 回を超えるか否かの取扱いについては、「第 88 の2調剤基本料2」の「2 調剤基本料2の施設基準に関する留意点」の(1)に定める処方箋受付回数に準じて取り扱う。
2 届出に関する事項
(1) 施設基準に係る届出は、別添2の様式 87 の2を用いること。
(2) 当該保険薬局が所在する中学校区について、当該区域の地名がわかる資料を添付すること。
(3) 令和6年3月 31 日において、現に改正前の基本診療料施設基準通知の別添3の別紙2の「医療を提供しているが、医療資源の少ない地域」に所在する保険薬局が、調剤基本料の注1ただし書に規定に係る届出を行っている場合は、令和8年5月 31 日までの間、なお効力を有するものとする。
第 90 調剤基本料の注2に規定する保険薬局
対象となるのは、地方厚生(支)局長に対して、調剤基本料に係る届出を行っていない保険薬局であること。
第 91 調剤基本料の注4に規定する保険薬局
1 次のいずれかに該当する保険薬局は「注4」の規定により、調剤基本料を 100 分の 50 に減算する。
(1) 当該保険薬局における医療用医薬品の取引価格の妥結率が5割以下であること。
(2) 当該保険薬局における医療用医薬品の取引価格の妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況及び流通改善に関する取組状況について、地方厚生(支)局長に報告していない保険薬局であること。
(3) 薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局であること。ただし、処方箋の受付回数が1月に 600 回以下の保険薬局である場合を除く。
2 妥結率等に関する留意点
(1) 保険薬局と卸売販売業者との価格交渉においては、医薬品特有の取引慣行や過度な薬価差、薬価差の偏在の是正を図り、適切な流通取引が行われる環境を整備するため、厚生労働省「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」(以下「流通改善ガイドライン」という。)に基づき、原則として全ての品目について単品単価交渉とすることが望ましいこと、個々の医薬品の価値を無視した値引き交渉、医薬品の安定供給や卸売業者の経営に影響を及ぼすような流通コストを全く考慮しない値引き交渉を慎むこと等に留意するとともに、医薬品価格調査の信頼性を確保する観点から定めているものであり、「妥結率」、「医療用医薬品の取引に係る状況」及び「流通改善に関する取組状況」については以下のとおりとする。なお、医薬品取引に係る契約書の写し等の資料については求めに応じて説明できるよう、適切に保管していること。
ア 「妥結率」の報告における妥結とは、取引価格が決定しているものであり、契約書等の遡及条項により、取引価格が遡及し変更することが可能な場合には未妥結とする。また、取引価格は決定したが、支払期間が決定しないなど、取引価格に影響しない契約事項が未決定の場合は妥結とする。
※ 妥結率の計算については、下記のとおりとする。
妥結率=卸売販売業者(医薬品医療機器等法第 34 条第3項に規定する卸売販売業者をいう。)と当該保険薬局との間での取引価格が定められた医療用医薬品の薬価総額(各医療用医薬品の規格単位数量×薬価を合算したもの)/当該保険薬局において購入された医療用医薬品の薬価総額
イ 「医療用医薬品の取引に係る状況」とは、前年度における価格交渉及び妥結価格についての状況をいう。
ウ 「流通改善に関する取組状況」とは、流通改善ガイドラインにおいて、卸売販売業者と保険医療機関・保険薬局との関係において留意する事項とされている、単品単価契約の推進、個々の医薬品の価値に基づいた価格交渉の推進、価格交渉の頻度の改善等の取組について、当該保険薬局における状況を報告するものであること。
(2) 妥結率、医療用医薬品の取引に係る状況及び流通改善に関する取組状況に係る状況について、別添2の様式 85 により、毎年 10 月1日から 11 月末日までに、同年4月1日から9月 30 日までの期間における実績を地方厚生(支)局長へ報告することとし、11 月末日までの報告に基づく調剤基本料は、翌年6月1日から翌々年5月末日まで適用する。
3 薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務に関する留意点
(1) 「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務」は、以下のものをいう。
・薬剤調製料の時間外加算、休日加算及び深夜加算並びに夜間・休日等加算
・服薬管理指導料の麻薬管理指導加算
・調剤管理料の重複投薬・相互作用等防止加算
・在宅患者重複投薬・相互作用等防止管理料
・かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料
・外来服薬支援料1
・服用薬剤調整支援料
・在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料及び在宅患者緊急時等共同指導料並びに居宅療養管理指導費及び介護予防居宅療養管理指導費を算定するに際して実施する業務
・退院時共同指導料
・服薬情報等提供料
(2) 「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局」は、1年間の(1)に掲げる業務の算定が合計 10 回未満のものが該当する。ただし、特別調剤基本料A又は特別調剤基本料Bを算定する保険薬局においては合計 100 回未満のものが該当する。
(3) 「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局」への該当性は、前年5月1日から当年4月末日までの1年間の実績をもって判断する。該当する場合は当年6月1日より翌年3月末日までの間は、調剤基本料の注4で定める点数で算定する。ただし、前年5月1日から当年4月末日までに指定された保険薬局の場合は、3の(1)に掲げる業務の算定回数が、(2)に掲げる年間の実績基準(10 回又は 100 回)を 12 で
除して得た数に当年4月末までの調剤基本料を算定した月数を乗じて得た数以上であれば、「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局」に該当しないものとする。
(4) 「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局」に該当した場合であっても、当年6月1日から翌年5月末日までの期間中に、(1)に掲げる業務を合計 10 回(特別調剤基本料A又は特別調剤基本料Bを算定する保険薬局においては合計 100 回)算定した場合には、算定回数を満たした翌月より「薬剤師のかかりつけ機能に係る基本的な業務を1年間実施していない保険薬局」に該当しない。
(5) 処方箋の受付回数が1月に 600 回を超えるか否かの取扱いについては、「第 88 の2 調剤基本料2」の「2 調剤基本料2の施設基準に関する留意点」の(1)に定める処方箋受付回数に準じて行う。
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