アレルギー性鼻炎等によく使用されるアレグラ(フェキソフェナジン)と、制酸薬(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤)を同時に服用するとアレグラ(フェキソフェナジン)の効果が弱くなってしまう事があり併用には注意が必要です。
※制酸薬とは・・「酸」つまり「胃酸」を抑制する薬の事。
併用でアレグラの効果が弱まるのはなぜ?
制酸薬(水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム)が、アレグラを吸着してしまうからです。
※アレグラの添付文書より引用
水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムが本剤を一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定される。
効果はどれくらい弱まるの?
血中濃度が40%低下、つまり効果も40%低下すると考えられます。
※アレグラの添付文書より引用
8.薬物相互作用
(4) 水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤
健康成人男子22例にフェキソフェナジン塩酸塩カプセル120mgの投与15分前に水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤を単回投与したとき、フェキソフェナジンのAUC0-30及びCmaxはフェキソフェナジン塩酸塩単独投与時の約40%減少した(外国人データ)。これは水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウムがフェキソフェナジンを一時的に吸着することにより吸収量が減少することによるものと推定された
制酸薬もアレグラも飲む必要がある場合はどうすればよいの?
お腹の中で、一緒になることで「吸着」されてしまいますので、お腹の中で一緒にならなければ大丈夫です。
2時間以上間隔を空けるようにしてください。
つまり
制酸薬とアレグラを飲む間隔が2時間以上空いてさえいれば同じ日に飲んでも大丈夫という事です。
アレグラはスイッチOTCもあるので要注意
アレグラは医療用だけでなく、スイッチOTC薬(市販薬)もありますので、薬局等で購入される方は注意してください。
水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤の具体例は?
マーロックス懸濁用配合顆粒
マーレッジ懸濁用配合DS
マルファ懸濁用配合顆粒
マックメット懸濁用配合DS
ディクアノン懸濁用配合顆粒
アイスフラット懸濁用配合顆粒
などが、水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤です。
(全て制酸薬です。)
また、
オメプラール錠
オメプラゾール腸溶錠
にも(主成分ではありませんが)水酸化マグネシウムは配合されています。
(これらも、胃酸を抑える胃薬です。)
最後にアレグラの用法・用量を確認
用法及び用量
通常、
成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
通常、
7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、
12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。
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