日本の平均的な薬局の処方箋枚数や売上高とは~令和5年度分の日薬発表データより~

日本薬剤師会(日薬)が医薬分業進捗状況(保険調剤の動向)令和5年度分(2023年3月~2024年2月)が発表されていましたので、こちらから数字を拾っておきます。

発表元のページへは各種検索エンジンで
日本薬剤師会 保険調剤の動向
と検索すればすぐたどり着けると思います。

処方箋受取率は80.3% 全国平均

令和5年度分の処方箋受取率は80.3%で、前年度の76.3%から増加しています。

処方箋枚数は前年度の107.1%に増加 全国平均

処方箋枚数は前年度の107.1%に増加しています。
調剤点数(技術料+薬剤料)は前年度の106.0%に増加しています。

※という事はつまり、処方箋1枚あたりの調剤点数(技術料+薬剤料)は下がっています。

処方箋1枚あたりの調剤点数は925.8点(9,258円)

処方箋1枚あたりの調剤点数(技術料+薬剤料)を算出すると、
1枚あたり925.8点(9,258円)でした。

1薬局あたりの処方箋受付枚数1万4123枚 全国平均

1薬局あたりの処方箋受付枚数は年間1万4123枚でした。

全国の平均的な薬局とは

これらの数字から全国の平均的な薬局をイメージすると

1か月に処方箋を1,177枚受付し、
処方箋1枚あたりの調剤売上高は9,258円なので、
1か月の調剤売上高は約1090万円。
年間の調剤売上高は約1億3075万円。

別のデータ(厚生労働省)からの引用ですが、最近は
調剤売上高のうち約73%が薬剤料、約27%が技術料というデータがでています。

薬剤料を丸々原価として考えると、
年間の粗利益(売上総利益)は3530万円ですね。

ここから薬局の運営に必要な
人件費や採用費
家賃や光熱費
設備費や その他経費
を引いた残りがこの薬局の営業利益です。

2024年の調剤報酬改定で、これらの数字はまた少し変わるでしょうけれど、こういった数字も細かく拾ってみてゆくと薬局経営の勉強になります。

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