ブラウンバッグを用いて外来服薬支援料を算定する流れ

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外来服薬支援料(185点)を算定したこともなければ、算定要件もよくわかっていない。そしてブラウンバッグ運動はもちろんやっていない。というのは、ちょっとマズいですよね。
ブラウンバッグ運動をやっている方も、ブラウンバッグ運動は実はまだやっていないんだ・・・という方も、一緒にブラウンバッグ運動について再確認しましょう。


ブラウンバッグを用いて外来服薬支援料を算定する流れ

ブラウンバッグを用いて外来服薬支援料を算定する流れはこのようになります。
(流れの一例です。)

①ブラウンバッグ運動を周知する
ブラウンバッグ運動について、薬局内の掲示板に貼り出す等して周知しておく。

②ブラウンバッグを患者さんにお渡しする
患者さん(or家族)に対し、
「病院で処方される薬と市販薬・サプリメント・健康食品の中には、飲み合わせが悪いものや、一緒に飲まない方が良いものがあります。」
「日常的に服用している薬や、飲み残してしまった薬などをブラウンバッグに入れて、薬局に持ってきてください。」
「薬剤師が無料で内容を確認します。」
「不適切な使い方や飲み合わせ、飲み残しの残薬がある場合は、処方医師と連携して調整を行います。」
と、あらかじめブラウンバッグをお渡しする。

③持参薬の確認・整理
患者さんがブラウンバッグに入れて持参した薬の内容を確認し、服用薬の整理等を行う。
※外来服薬支援料を算定する場合は、この時に
『(こういう)服用薬の整理が出来るが、その支援料(185点)がかかる事。および、医療機関にも情報提供する事」の了解を得る。

④医療機関に情報提供
服薬支援の結果を保険医療機関に情報提供する。

 

厚生労働省発表資料より関連部分を引用

(外来服薬支援料-)注2
患者若しくはその家族等又は保険医療機関の求めに応じて、患者又はその家族等が保険薬局に持参した服用薬の整理等の服薬管理を行い、その結果を保険医療機関に情報提供した場合についても、所定点数を算定できる。

(外来服薬支援料-)(3)
「注2」については、患者が保険薬局に持参した服用中の薬剤等の服薬管理を行い、その結果を関係する保険医療機関へ情報提供した場合に算定できる。
算定に当たっては、あらかじめ、患者又はその家族等に対して、保険薬局へ服用中の薬剤等を持参する動機付けのために薬剤等を入れる袋等を提供し、患者等が薬剤等を持参することで服薬管理を行う取組(いわゆるブラウンバッグ運動)を周知しておく。

 

ブラウンバッグとはどんなバッグ?

うちの薬局・うちの地域の薬剤師会は「ブラウンバッグ」なんて用意していないよ・・。という方は紙袋でOKです。

ブラウンバッグ運動というのは、そもそもアメリカの薬局薬剤師が始めた運動で、「茶色い紙袋~brown bag~」に「余っている薬やわからない薬があったらコレに何でも入れて持ってきて!」というのが始まりです。

ですから
何も「大そうな」「手の込んだ」「工夫の詰まった」手提げバッグを用意する必要はありません。

大事なのは、患者さんの服薬コンプライアンスが上がり、治療効果が上がる事。または相互作用を防ぐ事重複投薬を防ぐ事です。
これが実現できるのであれば、バッグの質はなんでも良いのです。



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コメント

  1. 実際の運用からすれば慢性疾患や高齢者、自立支援を用いる患者さんが用いる事が多そうですが、185点となると正直薬剤をそのまま出してもらったほうが安くあがりそうなので、患者側のメリットがあんまりないですね……