『薬局で薬を朝・昼・夕と袋に包んでもらったら金額はいくら上がるの?』
『薬局で薬を一包化してもらうと金額はいくら上がるの?』
というのは、患者さんにとってわかりにくい部分かと思います。また、一包化の前に事前に料金の説明を聞かれたことも少ないかと思います。
薬局に勤める薬剤師が、患者さん(患者さんご家族)向けに『一包化の患者さん負担額』について ご説明いたします。
表 一包化による患者さん負担額(増額分の目安)
まずは、現在(2018年4月~2020年3月)の金額を下表に一覧にしました。
一包化する薬の日数 | 増額する分 ・1割負担の方 | 増額する分 ・2割負担の方 | 増額する分 ・3割負担の方 |
---|---|---|---|
1~7日分 | 30円 | 60円 | 100円 |
8~14日分 | 60円 | 130円 | 190円 |
15~21日分 | 100円 | 190円 | 290円 |
22~28日分 | 130円 | 260円 | 380円 |
29~35日分 | 160円 | 320円 | 480円 |
36~42日分 | 190円 | 380円 | 580円 |
43日分以上 | 220円 | 440円 | 660円 |
※患者さん負担額(増額分)の目安です。
※他の料金(薬剤料等)によって10円程度増減します。
※どこの薬局へ行ってもこの料金は同じです。
上表のように一包化の料金というのは、一包化をする薬の「処方日数」によって価格が決まっています。
例をあげて説明
例を4つあげます。
一包化による患者さん負担額がいくらになるのか一緒に確認してゆきましょう。
※以下の負担額は全て「1割負担の方の場合」を示しています。
【例①】
A薬 3錠 1日3回毎食後 21日分
B薬 6錠 1日3回毎食後 21日分
C薬 1錠 1日1回朝食後 21日分
(一包化)
※処方日数が21日分なので、患者さん負担額は『100円』です。
【例②】(例①の21日分を30日分に変更)
A薬 3錠 1日3回毎食後 30日分
B薬 6錠 1日3回毎食後 30日分
C薬 1錠 1日1回朝食後 30日分
(一包化)
※処方日数が30日分になりました。患者さん負担額は『160円』に変わります。
【例③】(例①の21日分を90日分に変更)
A薬 3錠 1日3回毎食後 90日分
B薬 6錠 1日3回毎食後 90日分
C薬 1錠 1日1回朝食後 90日分
(一包化)
※処方日数が90日分です。患者さん負担額は『220円』になります。
※43日以上なら60日でも90日でも負担額は変わりありません。
【例④】(例①にD薬が追加)
A薬 3錠 1日3回毎食後 21日分
B薬 6錠 1日3回毎食後 21日分
C薬 1錠 1日1回朝食後 21日分
D薬 2錠 1日2回朝夕食後 21日分
(一包化)
※例①よりも一包化する薬剤(D薬)が増えています。しかし、処方日数は21日分なので、患者さん負担額は例①と同じ『100円』です。
最後に
病院で医師が患者さんに「レントゲン撮ると、料金は○○円かかりますが撮りますか?」や
「血液検査すると、負担額は○○円かかりますが検査しますか?」等と聞く事があまりないように、
薬局で薬剤師が患者さんに「一包化すると、負担額は○○円かかりますが、一包化しますか?」と聞くことは少ないように思います。
「料金が分かりにくい」、「事前の料金説明がない」というのは薬局だけではなく医療業界全体の問題かもしれませんね。
※このページを見られた患者様へ
このように医療費について何かご質問があればお問い合わせのページからお問い合わせ下さい。
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