副作用報告に係る手順書の作成方法 (薬局) 地域支援体制加算の要件でもある

厚生労働省発表資料

『副作用報告に係る手順書を作成し、報告を実施する体制を整備している』ことが地域支援体制加算の算定要件の1つとなっています。
(調剤基本料に関係なく共通の基準)

先日この『副作用報告に係る手順書の作成方法』が日本薬剤師会から発表され、厚生労働省もそれで良いと認めた形になりました。

当記事では、地域支援体制加算の要件でもある『副作用報告に係る手順書の作成方法』について書き残しておきます。しかし、詳しくは&正しくは、厚生労働省&日薬発表の資料原本(pdfファイルが開きます)を参照して下さい。


法定手順書に加筆すべき内容はコレ

結論から言います。薬局に備えてある『法定手順書』に加筆すべき内容は以下の通りです。

 患者に副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合には、当該患者に対し、処方した医師への受診勧奨や必要な情報の提供を行う。

 患者に軽微・重篤に関わらず未知の副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、または、既知であっても重篤な副作用の発生が疑われる事象(イベント)が見られた場合、薬剤師は、患者への受診勧奨と共に、処方した医療機関に情報提供を行う。

 薬局は可能な限り情報提供先の医療機関と協力し、当該事象(イベント)が医師により、治療を要する副作用や軽微とは言えない副作用の発生であると診断された場合で、かつ、当該事象(イベント)が未知の副作用や既知の重篤な副作用である場合には、薬剤との因果関係が必ずしも明確でない場合であっても、医療機関と連携した副作用等報告を実施する。

 薬局が情報提供を行った医療機関が副作用等報告を行う場合、医療機関からの要請に応じ、調剤し交付した薬剤名のほか、お薬手帳等を通じ薬局が入手した当該医療機関以外で処方された薬剤名や、患者の服薬状況等についての情報提供を行う。

 医師による副作用の診断、患者の転帰、検査値等の副作用を疑う状態に関する情報等を医療機関と共有する中で、薬局から副作用等報告する場合には、処方した医療機関は連名として記入し、報告書を提出する。

 上記の副作用等報告は、報告が可能となった時点(医師の診断等が定まった時点等)から、原則2週間以内に行う。

 薬局は、これら副作用等報告を行った事象(イベント)や、副作用等報告に至らずとも、薬局内で副作用等報告制度に基づいた報告について検討した事象(イベント)について、その内容等を適切に管理する。

 

法定手順書とは

ここでいう法定手順書とは下記2つの事を言っています。

・「薬局の運営及び管理に関する指針」
・「薬局の運営及び管理に関する手順書」

これらは、作成して薬局に備えておかなけらばならないものです。

『副作用報告に係る手順』についてもこの『法定手順書』に加筆すればよいとされています。

薬局は、「薬局の運営及び管理に関する指針」並びに「薬局の運営及び管理に関する手順書」以下、法定手順書)を、すでに策定している。そのため、各薬局においては、以下を参考に、既に策定している法定手順書に副作用等報告制度に係る必要な項目を加筆するなどにより対応する方法が考えられる。

 

法定手順書のどこに加筆すればよいの?

法定手順書は薬局毎に様式や内容が異なるものですので、『ここに加筆すること!』と指示はできないのですが、『調剤について記載している部分』へ加筆すればよいです。

法定手順書は薬局毎に策定されているところから、個別具体的な記載箇所を指し示すことは困難だが、多くの場合、法定手順書の調剤について記載している部分への加筆になると考えられる。



副作用報告についての注意点

副作用報告についての注意点というよりは、「副作用」という概念についての注意点ですが、原文中に何度も出てきたので、ここでも取りあげておきます。
【注意点】
・副作用の診断は医師が行うものである。
・薬局が副作用報告を行う場合は、医療機関と連携し、医師との連名で報告すべき。
・薬局が単独で行うのは副作用報告である。
副作用報告は、患者に発生した事象そのものを報告するものである。

※ 副作用の診断は医師が行うものであり、医師以外の報告は、患者に発生した事象(イベント)を報告しているという点に留意する必要がある。そのため後述するように、医療機関と情報共有し、医師との連名での報告に務めること。

なお、副作用の診断は医師が行うものであり、薬剤師が実施する副作用等報告は、患者に発生した事象(イベント)を報告しているという点に留意する必要がある。

まとめ

これで一応、地域支援体制加算の要件でもある『副作用報告に係る手順書』は作成することができます。

しかし、『副作用報告に係る手順書』を作成することが目的ではなく、薬局が迅速かつ正しく副作用等報告をすることによって『薬による有害事象が患者さんに発生するのを減らす』のが目的です。目的を間違えないようにしないといけません。

 

2018年9月~追記~
地域支援体制加算算定のためには『副作用報告に係る手順書』は作成するだけではなく,提出しなくてはなりませんからね。(近畿厚生局へ確認済)
提出もお忘れないように。

 

2018年10月某日~追記~
当薬局へ近畿厚生局から「地域支援体制加算の受理通知」が来ました。
『副作用報告に係る手順書』は上記の通り作れば良いという事が証明されました。

 

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