2024年改訂の”短冊”が2024/1/26に出て、
黒丸●で塗りつぶされていた点数が明らかになる”答申”が2/14に出ました。
これらを受けて、
調剤基本料1を算定する薬局の保険収入がどのように変わるのか確認してゆきます。
現時点(2022年改訂)のモデルケース
調剤基本料1を算定する薬局のモデルとしてこのような薬局を設定します。
調剤報酬名 | 点数 2022改訂 |
調剤基本料1 | 42 |
地域支援体制加算2 | 47 |
連携強化加算 | 2 |
後発医薬品調剤体制加算2 | 28 |
合計 | 119 |
(2022年改訂の)現在、調剤基本料1を算定しており
地域支援体制加算2も算定できている
連携強化加算も算定しており
後発医薬品使用体制加算2 (後発率80%以上)も算定できている
という薬局の場合、処方箋1回受付あたりの これらの合計点数は119点です。
保険点数は他にもありますが、処方箋の内容を問わず全患者さんから算定できる点数は これらになります。
2024年改訂ではこれらがどのように変わるかが経営的には最も気にされています。
2024年改訂でモデルケースだとどう変わるのか
先に結論を出します。上記モデルケースだと2024年改訂では このように変わります。
調剤報酬名 | 点数 2024改訂 |
点数 2022改訂 |
調剤基本料1 | 45 | 42 |
地域支援体制加算2 | 40 | 47 |
連携強化加算 | 5 | 2 |
後発医薬品調剤体制加算2 | 28 | 28 |
合計 | 118 | 119 |
まず、調剤基本料1は42点➡45点にあがります。
地域支援体制加算2は、算定のハードルがあがりましたが、点数は7点減点の40点となりました。
これも頑張って算定できたとします。
連携強化加算は地域支援体制加算を算定していない薬局も算定できるようになり、要件も少し変わりましたが、点数も2点から5点へ3点増となりました。
後発医薬品調剤体制加算(1,2,3)は今回は手が加えられませんでしたので、2022年改訂の点数そのまま(21点,28点,30点)です。
という訳で、これら4つの調剤報酬に絞って考えると、”頑張って加算の現状維持をしても1点減点” という結果でした。
調剤報酬名 | 点数 2024改訂 |
点数 2022改訂 |
調剤基本料1 | 45 | 42 |
地域支援体制加算2 | 40 | 47 |
連携強化加算 | 5 | 2 |
後発医薬品調剤体制加算2 | 28 | 28 |
合計 | 118 | 119 |
しかし、新設の『医療DX推進体制整備加算(4点)』があります。
【新設】医療DX推進体制整備加算(4点)も考慮すればプラス改訂?
医療DX推進体制整備加算は患者さん1名に対し、月1回4点が算定できます。
処方箋受付毎に4点ではなく、月1回4点である所に注意が必要です。
その患者さんが毎週来られても算定できるのは月1回4点だけです。
先程の表に追加して、下表のように考えて「やったープラス改定だ!」と喜ぶのは間違いです。
調剤報酬名 | 点数 2024改訂 |
点数 2022改訂 |
調剤基本料1 | 45 | 42 |
地域支援体制加算2 | 40 | 47 |
連携強化加算 | 5 | 2 |
後発医薬品調剤体制加算2 | 28 | 28 |
【新設】医療DX推進体制整備加算 | ※4 | – |
合計 | ※122 | 119 |
※医療DX推進体制整備加算は 処方箋受付毎ではなく月1回に限り算定可ですが、ここではあえて表に組み入れています。
とはいえ ”各種加算算定を頑張れば” 地域支援体制加算2を既に算定している薬局にとっても、若干のプラス改定とは考えられそうです。
まとめ
という訳で、現時点で私たちがやるべきことは
・地域支援体制加算2を取りに行く
・連携強化加算を取りに行く
・医療DX推進体制整備加算を取りに行く
・後発医薬品調剤体制加算も引き続き取ってゆく&より上の点数を取りにゆく
となります。
調剤基本料1 算定薬局の皆さん。頑張ってゆきましょう!
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