腎不全の患者さんにアミノ酸製剤(アミユー配合顆粒等)が処方される理由

薬・治療・病態 各論

『たんぱく質摂取制限』を行っていると、アミノ酸が不足してしまうから。

腎不全の患者さんにアミノ酸製剤が処方される理由は、『たんぱく質摂取制限』を行っていると、アミノ酸が不足してしまうから。

ですが、これについてもう少し勉強してゆきます。

腎不全の患者は、どうして「たんぱく質摂取制限」をしないといけないの?

「たんぱく質」というのは人間に必要な栄養素の1つです。

腎不全の患者さんは、人間に必要な栄養素である「たんぱく質」の「摂取制限」をどうしてしなくてはいけないのでしょうか?

食事からとった『たんぱく質』は胃や腸で消化・吸収されたあと、体(血や肉)をつくるために使われます。しかし、全部をきっちり使えるわけではなく老廃物が血液中に残ってしまうのです。この残った老廃物(尿素窒素・BUN)を体の外に出すのを『腎臓』がやっています。

※老廃物(尿素窒素・BUN)を身体の外に出すのは『腎臓だけ』がやっています。他の臓器には出来ない役割です。

腎不全の患者さんの『腎臓』は、その機能が落ちてしまっている為、この老廃物(尿素窒素・BUN)をちょっとだけしか体の外に出すことができません。

ですから、この老廃物の元である『たんぱく質』の摂取もちょっとだけにしておいた方が良い。という事になります。


たんぱく質を制限すると、なぜアミノ酸が不足するの?

大雑把に言うと、「アミノ散」をたくさん集めてくっつけたものが「たんぱく質」です。

逆に、「たんぱく質」を分解するとアミノ酸になります。

なので「たんぱく質」を制限すると、アミノ酸も不足してしまいます。

そして、こうやって不足したアミノ酸のうち特に不足しやすい『必須アミノ酸』を補充するための薬が「アミノ酸製剤」という訳です。

アミノ酸製剤の一例

慢性腎不全時のアミノ酸補給に使われる薬剤の一例として、ここでは「アミユー配合顆粒」を取り上げます。

アミユー配合顆粒の基本情報

[効能・効果]
慢性腎不全時のアミノ酸補給
[用法・用量]
通常成人は、1回1包1日3回食後に経口投与する。
年齢、症状、体重により適宜増減する。

アミユー配合顆粒の添付文書より引用

アミユー配合顆粒は1包(2.5g)中に下記のアミノ酸成分を含んでいます。

アミノ酸合計 2123.6mg
L-イソロイシン 203.9mg
L-ロイシン 320.3mg
L-リシン塩酸塩 291.0mg
L-メチオニン 320.3mg
L-フェニルアラニン 320.3mg
L-トレオニン 145.7mg
L-トリプトファン 72.9mg
L-バリン 233.0mg
L-ヒスチジン塩酸塩水和物 216.2mg

肝機能障害の患者さんには禁忌

肝障害を起こした患者さんにも「アミノ酸製剤」が処方される事がありますが、そのアミノ酸の配合バランスが異なるため、アミユー配合顆粒は肝障害の患者さんには使ってはいけません。禁忌です。

[禁忌](次の患者には投与しないこと)
高度の肝機能障害を伴う患者
[アミノ酸インバランスを助長し、肝性昏睡を起こすおそれがある。]

アミユー配合顆粒の添付文書より引用

最後に

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