良い眠りのためには、毎日の習慣・生活のリズムが大事になってきます。
当記事では、良い眠りを得るために大事な12カ条を紹介いたします。
※参考文献・参考図書:内村直尚 心療内科 2008;12:353-60,日経BP社「服薬指導のツボ虎の巻改訂版」
1.睡眠は人それぞれ、自分の睡眠特徴を知ろう
睡眠には個性があります。長い睡眠時間が必要な人もいれば、短い睡眠時間でも大丈夫な人もいます。人が6時間寝ているからといって必ずしも自分も同じ睡眠時間は必要な訳ではありません。
また、一般的には年を取ると睡眠は短くなります。年をとると筋肉量も減り消費カロリーも減るので、その回復・休息に必要な時間も短くなるのは当たり前の事です。
2.寝る前には自分なりのリラックス法を
軽い読書をする、心落着く音楽を聞く、ぬるめのお風呂に入る、心やすらず香りをかぐ、ストレッチをするなど、自分なりのリラックス方法をとりリラックスしてから横になりましょう。
3.眠りを妨げるものを避ける
寝る前に水分を取りすぎるのはダメです。トイレに行くために目覚めてしまい、睡眠の妨げになります。
就寝予定時刻の4時間以内になったら、カフェインは取らないようにしましょう。
アルコールも飲み過ぎると、睡眠の質を悪くします。また、過度のアルコール摂取は中途覚醒(寝ている途中で目覚めてしまうこと)を起しますので、寝酒はお勧めできません。
喫煙も睡眠には良い影響を与えないとわかっています。就寝1時間前の喫煙は避けましょう。
寝室の気温・湿度・明るさ等の環境を整っていないと良い眠りを妨げます。整えてから眠るようにしましょう。
4.眠たくなったら床につく
「さぁ眠ろう!」と意気込んで布団に入ると、その意気込みが頭をさえさせて寝付きを悪くします。
「眠たくなったら床につく」を習慣づけてゆきましょう。
5.同じ時刻に毎日起床
「早寝早起き」という言葉がありますが、「早起き早寝」のほうが良い睡眠のためには正しいです。早起きすることが、早寝につながります。
休日の起床時刻が平日の起床時刻とあまりにずれると、月曜日の朝がつらくなる原因になります。なるべく毎日同じ時刻に起床しましょう。それにより体内時計が整い、良い眠りの助けになります。
6.光の利用で良い睡眠
目が覚めたら、カーテンを開けて日光を取り入れ、体内時計のスイッチを入れましょう。
夜の照明は明るすぎない照明にするのも良い眠りのためにはおすすめです。
7.日中の眠気で困らなければ睡眠は十分
睡眠は長ければ良いわけではありません。自分にあった睡眠時間が最も良いです。
睡眠にも季節による変動があり、夏は短め、冬は長めの傾向があります。
睡眠時間にこだわらないようにしましょう。もし、日中に眠くなることがないのであれば、あなたの睡眠時間は足りています。
8.眠りが浅いときは睡眠時間を積極的に減らしてみる
ベッドや布団の上で、あまり長い時間過ごしていると熟眠感が減るため、よくありません。 眠りが浅いときは早起きをすることで、睡眠時間(布団の上にいる時間)を積極的に減らしてみるのも良い方法の1つです。
9.規則正しい3度の食事
朝食は、心と体の目覚めに重要です。
3食規則正しい時間に「適切な量」を食べることが、良い眠りにもつながります。
就寝直前の「満腹」も「空腹」も眠りの質を悪化させます。良い眠りのためには規則正しい3度の食事も大事です。
10.規則的な運動習慣
運動習慣は睡眠を促進します。 たくさん歩いたり運動した日は「すぐ寝られた」「すごく深く眠れた」というのは誰しも経験したことがあると思います。睡眠のためにも、その他健康のためにも、運動する習慣をつけましょう。
私のおすすめは「よく歩く」ことです。
11.昼寝をするなら15時までに20~30分間
夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響を及ぼします。また、長い昼寝はかえってぼんやりして「眠いまま」のもととなります。昼寝をするなら15時までにする。昼寝の時間は長くても30分までにする。
12.睡眠薬は医師の指示、薬剤師の指導で正しく使えば怖くない
「眠りを薬に頼りたくない」という声は患者さんからよく聞きます。薬に頼るのではなく、薬を利用してください。高熱が出たときは医師の指示、薬剤師の指導のもと「薬を利用」しますよね。眠れない時も医師の指示、薬剤師の指導で正しく「睡眠薬を利用」すればよいのです。
良い眠りのための12ヶ条
1.睡眠は人それぞれ、自分の睡眠特徴を知ろう
2.寝る前には自分なりのリラックス法を
3.眠りを妨げるものを避ける
4.眠たくなったら床につく
5.同じ時刻に毎日起床
6.光の利用で良い睡眠
7.日中の眠気で困らなければ睡眠は十分
8.眠りが浅いときは睡眠時間を積極的に減らしてみる
9.規則正しい3度の食事
10.規則的な運動習慣
11.昼寝をするなら15時までに20~30分間
12.睡眠薬は医師の指示、薬剤師の指導で正しく使えば怖くない
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最後に
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