トプシムスプレーは1缶(28g)で約90秒噴霧できて塗れる面積は軟膏5g1本と同じです。

薬・治療・病態 各論

結論から言うと

トプシムスプレー1缶で約90秒噴霧できます。
(1缶=約90秒分)

トプシムスプレーを90秒噴射することで、軟膏と同じ面積に塗布できます。
(1缶=軟膏5g1本)

以下は、上記の根拠となる情報や、
より詳細な換算表、軟膏やクリームとの換算について紹介してゆきます。




 

噴射実験を行った文献より引用

文献「トプシムスプレーの皮膚疾患に対する治療成績」に、下記のような記載があります。

※野波栄一郎氏が発表された「トプシムスプレーの皮膚疾患に対する治療成績」より引用

噴射実験では、本剤を約3.3秒噴射することにより製剤1g(フルオシノニドとして0.08㎎)が放出され、これは軟膏またはクリーム剤0.16gに相当する。
すなわち軟膏またはクリーム1g(フルオシノニド0.5㎎)は本剤約20秒の噴射に相当する。

『本剤を約3.3秒噴射することにより製剤1g(フルオシノニドとして0.08㎎)が放出』

この情報を基に以下の換算表を作成しました。

噴射時間(秒) 放出される製剤量(約)
1秒 0.3g
3.3秒 1g
10秒 3g
33秒 10g
92.4秒(≒90秒) 28g(1缶)

 

また『軟膏またはクリーム1g(フルオシノニド0.5㎎)は本剤約20秒の噴射に相当』

という一文もありましたので、この情報を基に下表を作成しました。

スプレーの噴射時間(秒) 相当する軟膏またはクリームの量(g)
20秒 1g
100秒 5g(5gチューブ1本)

 

情報が多くなりますが、上記2表を1つにまとめると下表のようになります。

トプシムスプレーの噴射時間(秒) 放出される製剤量(約) 相当する軟膏またはクリームの量(g)
1秒 0.3g 0.05g
3.3秒 1g 0.16g
10秒 3g 0.5g
20秒 6g 1g
33秒 10g 1.6g
92.4秒(≒90秒) 28g(1缶) 4.62g
100秒 30g 5g(チューブ1本)

 

スプレー1缶分 ≒ 約90秒分 ≒ 軟膏orクリーム1本(5g)分

使用量などは個人差も大きいので、患者さんに対しても 目安 が説明できれば十分だと考えています。

・トプシムスプレー1缶(28g)で約90秒噴霧できます。

・1缶(28g)と 軟膏やクリーム1本(5g)で 同じ広さに塗布できます。

私たち薬局薬剤師が暗記しておき、患者さんに説明するならこれで良いでしょう。

スプレー1缶分 ≒ 約90秒分 ≒ 軟膏orクリーム(5g)1本分

 

【関連記事】

目薬(点眼薬)5mL 1本は何日分? おおよそ100滴分(100回分)です。
薬局薬剤師として仕事をしていると、「この目薬1本は何日分ですか?」と聞かれることが多いです。「えっと・・。押し方によって出る量も違いますから、一概には・・」などと言っている薬剤師の方!確かにそうなんですが、【めやす】くらいは伝えて差...

最後に

当サイトはあくまで一般的な注意点や説明を記載しています。実際はその方の年齢や性別、その他合併症、併用薬の有無など、個人によって治療方法が異なります。当サイトの情報は「参考程度」に留めておいてください。当サイトでは、取り上げた情報により生じた健康被害等の責任は一切負いません。

他にも色々と書いています

コメント