保険調剤等において「ポイント」のような付加価値を付与することは、医療保険制度上ふさわしくないため『原則禁止』である。
調剤ポイントは原則禁止!
これが「調剤ポイントについて知っておくべきたった1つの事」です。
※「その次に知っておくべき3つの事」があるとすれば
①「調剤一部負担金」を「ポイント払い」にできるようにしてはいけない。
② ポイントは「調剤一部負担金の1%」を超えて付与してはいけない。
③ 「調剤一部負担金」に対してポイントをつけると「大々的に宣伝」してはいけない
です。
以下に、上記の根拠となる情報をまとめました。
平成29年1月25日-保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について-からの引用
事 務 連 絡
平成29年1月25日
地方厚生(支)局医療課 御中
厚生労働省保険局医療課
保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について
保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与については、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和 32 年厚生省令第 16 号)第2条の3の2及び「保険医療機関及び保険医療担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(平成24年9月14日保医発0914第1号)において、原則禁止とし、これに係る指導については、「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供についての留意事項」(平成 24 年9月 14 日付事務連絡)及び「疑義解釈資料の送付について(その 11)」(平成 25 年1月 24 日付事務連絡)に基づく取扱いを指示しているところですが、今般、下記の通り、改めて明確化することとしたので、その取扱いに遺漏のないようお願いいたします。
保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与を原則禁止している趣旨は、以下の考え方によるものであることから、保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与を行っている保険薬局には、この考え方を伝え、制度に対する理解が深まるよう努めてください。
・ 保険調剤等においては、調剤料や薬価が中央社会保険医療協議会における議論を経て公定されており、これについて、ポイントのような付加価値を付与することは、医療保険制度上、ふさわしくないこと
・ 患者が保険薬局等を選択するに当たっては、保険薬局が懇切丁寧に保険調剤等を担当し、保険薬剤師が調剤、薬学的管理及び服薬指導の質を高めることが本旨であり、適切な健康保険事業の運営の観点から、ポイントの提供等によるべきではないこと
その上で、当面は、以下の①から③までのいずれかに該当する保険薬局に対し、口頭により指導を行い、その上で改善が認められない事例については、必要に応じ個別指導を行っていただくようお願いいたします。
① ポイントを用いて調剤一部負担金を減額することを可能としているもの
② 調剤一部負担金の1%を超えてポイントを付与しているもの
③ 調剤一部負担金に対するポイントの付与について大々的に宣伝、広告を行っているもの(具体的には、当該保険薬局の建物外に設置した看板、テレビコマーシャル等)
なお、本事務連絡に基づく指導は、平成 29 年5月1日より行うこととします。
また、本事務連絡は指導基準を明確化するものであり、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第2条の3の2の解釈に変更を加えるものではないことにご留意願います。
平成25年1月24日-疑義解釈資料の送付について(その11)-からの引用
厚生労働省発表のこちらのPDFファイルからの引用です。(5/5ページ目)
【保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供】
(問)保険薬局における調剤一部負担金に対するポイント付与に関して、平成24年10月1日より、専らポイントの付与及びその還元を目的とするポイントカードについては、ポイント付与を認めないことが原則とされているが、現在においても従前と同様に1%程度のポイント付与を行っている事例について、どのように指導すれば良いか。
(「保険医療機関及び保険医療養担当規則及び保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則の一部改正に伴う実施上の留意事項について」(平成24年9月14日保医発0914第1号)、「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント
提供についての留意事項」(平成24年9月14日事務連絡)関係)
(答)当該事例については、保険薬局に対し、今般の調剤一部負担金に対するポイント付与の原則禁止の趣旨について理解を得るよう努めていただきたい。
また、平成24年9月14日付け事務連絡で示しているとおり、クレジットカードや、一定の汎用性のある電子マネーによる調剤一部負担金の支払いに生じるポイントの付与の取扱いの検討を行うまでの間は、経済上の利益の提供による誘引につながっていると思われる事例等への指導を中心に行っていただきたい。
具体的には、例えば、
・ ポイント付与を行っている旨の宣伝、広告を行っている事例
・ 特定の曜日などに限りポイント付与率を上げている事例
などへの指導を中心としていただきたい。
平成29年2月23日-疑義解釈資料の送付について(その9)-からの引用
厚生労働省発表のこちらのPDFファイルからの引用です。(7/9ページ目)
前章の「平成29年1月25日付事務連絡」について出された疑義解釈です。
【保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント提供】
(問1)「保険調剤等に係る一部負担金の支払いにおけるポイント付与に係る指導について」(平成29年1月25日付事務連絡)において、平成29年5月1日より指導を行う際の基準が示されたが、当該基準のうち「調剤一部負担金に対するポイント付与について大々的な宣伝、広告を行っているもの」について、当該保険薬局の建物外に設置されたのぼりは大々的な宣伝、広告に該当するか。
(答)調剤一部負担金に対するポイント付与の内容が表示されているのぼりについては、「大々的な宣伝、広告」に該当する。
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最後に
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