当記事を読んでくれている薬剤師の皆様は、シムビコートのこの赤い笛、実際に吸った事はありますか?
シムビコートを常時在庫している薬局に勤めていて、吸った事のない方はぜひ1度ご自身でも吸入してみてください。
私は肺活量も人並み以上で健康な成人男性ですが、初めてこの吸入練習器を吸入した際の感想は
「えっ!? 鳴らない・・」
「想像していたよりも、勢いよく吸わないといけない・・」
「患者さんは、全員毎回こんなに勢いよく吸えているだろうか・・」
でした。
シムビコートの基本情報
基本情報 | シムビコート |
---|---|
効能効果 | 気管支喘息,慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状に対して |
吸入回数 | 通常1日2回 |
1回量 | 通常1回1吸入(最大1回4吸入まで) |
1日最大量 | 合計8吸入 |
シムビコートは、気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患の治療に使われる「吸入薬」ですね。
この赤いモノは何なのか?
シムビコートの吸入の練習のための笛です。
シムビコートは吸入薬なので、吸入方法が間違っていたり、吸入力が足りていなければ、期待された効果を発揮することができません。
シムビコートが新しく処方された患者さんに、この笛を渡して吸って音を鳴らしてもらい、「これぐらいの強さ」で吸わないといけない。と覚えてもらうのは勿論の事
シムビコートをずっとお使いの患者さんに対しても、定期的に吸入してもらって、「これぐらいの強さ」を思い出してもらうのが大切です。
なぜ体験してもらわないといけないのか?
患者さんの治療効果に関わって来るからです。
患者さん本人は吸っているつもりでも、実際は吸入が弱くて、薬が(体内の)目的の場所まで届いていなければ治療効果は得られません。
薬を「患者さんに正しく渡す」で終わらず
薬を「患者さんの体内の目的の場所まで届ける」のが私達薬剤師の仕事の1つです。
どこで手に入れられるのか?
製薬会社(アストラゼネカ株式会社)のMRさん、もしくは会社のサービス部門に直接連絡すれば届けてもらえます。
もしくは、シムビコートを納入してくれている卸の担当MSさんに頼んでも良いですね。
服薬指導例(私の場合)
最後に、私がシムビコートの服薬指導の際に用いて、反応の良かった「服薬指導(吸入指導)」を紹介して終わりにします。
私が働いているエリアが、うどん文化の強い関西だから上手くいくのかどうかまでは分かりませんが、1回目でこの赤い笛で音が出せなかった患者さんも
「太いうどんを勢いよくすするような感じで吸入して下さい」
こう言ってから再度、笛を吸入してもらうと音が出ることが多いです。
「太いうどんを勢いよくすするような感じで吸入して下さい」
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薬剤師自身がこの赤い笛を吸った事があると、服薬指導の質はあがり、吸入薬指導加算の算定にもつながります。
メプチンエアーの服薬指導にもポイントがあります。
コメント
シムビコートはアストラゼネカとアステラスの共同販促でしたが、現在はアステラスの販促は終了しアストラゼネカ単独となっています。
アステラスのMRに連絡を頂いても対応出来ませんので、その旨追記して頂けますと幸いです。
コメント・ご指摘ありがとうございます。
書き直しました。
ご対応頂きありがとうございました。