薬歴は処方箋発行日から4日目より後日に記載しても良いのか

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誤解を恐れずに言うと
薬歴を処方箋発行日から4日目より後日に記載する事自体は問題ありません。

ですが、薬局に勤務している方でも勘違いをしている事が非常に多い部分ですので、現時点(2018年10月)でのルールや具体例を交えて確認してゆきます。


薬歴(薬剤服用歴)を投薬後すぐでなく,後日書くのはNG

薬歴未記載問題等でも指摘されていたように、薬歴を後日まとめて書こうと溜めておくのは言語道断 絶対ダメです。

薬歴は今後の患者さんの治療に有益となる情報や、健康被害を起こさせない・軽減させるために情報を書き残すものですから、当然書くタイミングは投薬時もしくは投薬後すぐが最適です。

※『投薬後すぐ』についての明確な基準を示した記述は見つけられませんでしたが、少なくとも「翌日以降」や「翌営業日以降」は投薬後すぐではないと解釈されるのが現在一般的です。

薬歴(薬剤服用歴)の算定基準等についてはこちらの記事でご確認下さい。

 

処方箋の有効期限は4日間です

そして処方箋の有効期限は処方箋発効日を含めて4日間です。

例えば、
10月11日(金)に発行された処方箋は10月14日(月)までに薬局に持ってきていただく必要があります。
10月11日(金)←1日目
10月12日(土)←2日目
10月13日(日)←3日目
10月14日(月)←4日目,有効期限

そして、薬の受け取りは後日になっても構いませんので、上記の例でいうと
10月14日(月)までに処方箋を受付していれば、薬のお渡しは10月15日(火)(5日目)以降になっても良いのです。
※薬の内容等によって処方箋発行日当日に飲むべき(お渡しすべき)もの等もありますし、服薬開始が医師が診察した日からあまりにも離れてしまうのは良くありません。
しかし、当記事の論点はそこではありませんので、このように記載
しています。

 

上記2点を踏まえて、具体例を挙げてみます。

具体例:このようなケースはOK

(処方箋発行日を1日目とした場合)
1日目:患者さんが病院を受診し処方箋を受け取る。
4日目:患者さんが処方箋を持って来局され、『明日取りに来ます』と処方箋を薬局に提出。
5日目:患者さんにお薬をお渡し(服薬指導)。投薬後すぐに薬歴を記入。

大雑把に言うとこんな感じです。
少しだけ厳密に言うと、4日目は

4日目:患者さんが処方箋を持って来局され、『明日取りに来ます』と処方箋を薬局に提出。⇒処方箋を受け取る際に行った『先確認』の内容を薬歴に記入。

のほうが望ましいです。



結論

薬歴を処方箋発行日から4日目より後日に記載する事自体は問題ありません。

当記事は”算定要件目線”で書き進めて来ました。しかし、薬剤服用歴は調剤報酬算定のために書くものではなく,患者さんの健康被害を防ぐため,薬物治療の効果を十分に発揮させるために書くものです。

調剤報酬は『算定ありき』ではなく『患者さんありき』で行動すると、そんなに間違った事にはならないようになっています。

私は、今後も『患者さんありき』で仕事を続けて参ります。

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