不眠症の4つのタイプ。不眠症は1種類じゃない。自分はどのタイプ?

薬・治療・病態 各論

不眠症は大きく4つに分類することができます。

不眠に悩んでいる方は,自分がどのタイプ(に近いのか)把握するだけでも、それが不眠改善の近道になるかもしれません。


不眠症の4つのタイプ

※他にも細かいタイプはありますし,それぞれの混合型や中間型も存在します.

タイプ 特徴
入眠困難 布団に入ってもなかなか眠りにつけない
中途覚醒 夜中に目が覚めてしまい、その後眠れない(眠るのに大変時間がかかる)
早朝覚醒 朝早く目が覚めてしまい,そこから眠れない
熟眠障害 眠りが浅く,睡眠時間は長いにも関わらず寝た気がしない

これらのタイプ別に、治療方法や、使われる薬も異なりますので、まずは自分がどのタイプに近いのかを把握しましょう。

 

続いて

医師(や薬剤師)には、自分の睡眠の状況を事細かに伝えよう

睡眠障害の専門医や良い医師にかかると、医師側が睡眠の状況を聞き出してくれるものです。
専門医以外へも、自分の睡眠の状況を細かく伝えることで、より良い医療が受けやすくなります。
最低限伝えるべき内容をチェックリスト形式にしておきました。
ご活用ください。

伝えるべき内容
通常何時に床に就くのか(布団に入る時刻)
通常何時に起きるのか(布団から出る時刻)
寝つきがよいかどうか
夜中に何度も目が覚めるかどうか
トイレに行きたくて目が覚めるかどうか
朝早くに目が覚めてしまうことがあるかどうか
熟眠感はあるのかどうか
睡眠薬を飲んでいる場合、布団に入る何分前に飲んでいるか
日中の眠気はあるのか
夜中以外、昼間に寝ていることがあるかどうか
眠くなる時間があれば,それはいつごろか(起床後,午前中,食後,夕方,終日 など)
寝る前に飲酒をしているかどうか
(睡眠薬以外に)通常飲んでいる薬があればその薬の名前
日中(昼間)は何をしているのか
自分が理想とする睡眠時間(23時~7時など)

医師は、これだけ情報をもらえれば、患者さん個別にあった治療方法を選択しやすくなりますし、
薬剤師は、これだけ情報をもらえれば、処方された薬や,現在服用中の薬が合っているのかどうかアドバイスしやすくなります。

医師や、薬剤師にはたくさん情報を伝えて、より自分にあった治療方法を見つけてもらいましょう。


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最後に

当記事は,厚生労働省-精神・神経疾患委託研究 睡眠障害の診断・治療ガイドライン作成とその実証的研究班,研究報告書 を基に作成しました。

 

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